論文

査読有り
2009年9月

困難状況の対処様式から見た若手小学校スクールカウンセラーの関係性の多重性と階層性

学校メンタルヘルス
  • 齋藤 暢一朗
  • ,
  • 福原 俊太郎
  • ,
  • 川西 智也
  • ,
  • 細川 直人

12
1
開始ページ
51
終了ページ
58
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本学校メンタルヘルス学会

本研究では小学校スクールカウンセラーが実践上感じる困難感とその対処様式から,小学校スクールカウンセラーの課題と可能性について質的方法を用いて検討した。調査の結果,現場に何らかの問題が生じていても,スクールカウンセラーとして期待される役割をスムーズには発揮されない場合があり,様々な関係性の中で実践することの困難状況が浮かび上がった。こうしたスクールカウンセラーが遭遇する多重関係を筆者らは階層的な次元性を想定し,一次関係と二次関係という概念を仮定して検討を行った。その結果,小学校スクールカウンセラーは周囲と非相談的な「一次関係」を基盤として,「二次関係」となる相談関係を周囲と構築することの重要性が示唆された。また,校内外との連携においても「一次関係」の基盤が重要になってくるなど,関係の多重性と階層性が検討され,スクールカウンセラーの実践としての特徴と可能性が考えられた。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007671563
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA1140918X
ID情報
  • ISSN : 1344-5944
  • CiNii Articles ID : 110007671563
  • CiNii Books ID : AA1140918X

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