「災間スタディーズ」では、阪神・淡路大震災から30年を迎えようとする2025年に向け、「災間」「分有」という2つのキーワードを軸に、震災を経験した地で行われた活動と、それによって生まれた記録や表現に光をあて、継承の糸口をさぐります。
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災間文化研究会のメンバーをホストにしたディスカッションプログラム。災厄の経験の継承について実践を行うゲストを招いたトークセッションやワークショップを行います。
#1 クロストーク「記録を読み替え、表現をつくる」
日時:2024年7月13日(土)14:00~17:00
ゲスト:松本篤(AHA!世話人、remoメンバー)、小原一真(写真家)
聞き手:高森順子(情報科学芸術大学院大学 研究員、災間文化研究会、阪神大震災を記録しつづける会)
#2 ディスカッション「記録を集め、受け渡す」
日時:2024年9月28日(土)14:00~17:00
ゲスト:佐々木和子(震災・まちのアーカイブ会員、神戸大学人文学研究科学術研究員)
聞き手:佐藤李青、高森順子、宮本匠(災間文化研究会)
#3 ワークショップ「まちの記憶をなぞり、歩く」
日時:2024年11月23日(土)10:00~18:00(予定)
ナビゲーター:古川友紀(ダンサー、散歩家)
https://kiito.jp/schedule/project/articles/68061/
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阪神・淡路大震災から30年を迎えようとしています。
あれから長い年月が経ったと感じている人も、あっという間だったと感じている人も、まだ生まれていなかった人もいるでしょう。震災を語ることをめぐって、さまざまな態度をもった人がいるでしょう。震災を語りつづけてきた人、かつては語ってきたけれどいまは語らなくなった人、語りはじめて間もない人、いつか機会があれば語ろうと思っている人、語ってよいのか迷っている人。そして、語るほどのことはないと思っている人。
1995年以降、わたしたちは、地震、風水害、コロナ禍など、いくつもの災害を経験してきました。
誰もが災害の当事者となる世の中だからこそ、あらためて、阪神・淡路大震災について思いを馳せてみませんか。
手記を書くほどのエピソードはもっていないと、書くことを悩まれている方にこそ、言葉をお寄せいただきたいと思っています。あなたにとって、あまりにささやかだと思えたり、語るほどのことではないと感じる出来事が、誰かの明日を生き抜くためのヒントになるかもしれません。たくさんのご応募、お待ちしております。
https://kiito.jp/schedule/project/articles/66527/
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大きな災厄の渦中では、被災者という主語や被災状況によって、ひとりひとりの経験や言葉がその人のなかに抱えこまれてしまうことがあります。それらをやわらかくひらく術には、どのようなものがあるのか。そこには、災厄に限らずさまざまな境遇の人たちと“ともに生きる”ためのヒントがあるのではないでしょうか。
プレ企画となる#0では、東日本大震災をきっかけに、福島県復興公営住宅・下神白(しもかじろ)団地を舞台行われた「ラジオ下神白」、新型コロナウイルス感染症の拡大という世界的災禍の中で開催されたコンサート「声の質問19 / 19 Vocal Questions」という2つのアートプロジェクトの記録を上映します。また、両プロジェクトのディレクターを務めた文化活動家のアサダワタルさんを迎えたトークセッションを開催し、経験を分かちもつ術としての「表現」の可能性を紐解きます。
https://kiito.jp/schedule/event/articles/65067/
▶︎上映会+トーク 「“わたし”をひらく術としてのアート」 レポート