研究ブログ

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2023/10/6 プレスリリース:アジアの山岳氷河の氷の内部で活動する微生物の窒素代謝の発見 -氷河内部生命圏がもたらす新しい栄養サイクル-

アジアの山岳氷河の氷の内部で活動する微生物の窒素代謝の発見 -氷河内部生命圏がもたらす新しい栄養サイクル-

https://www.chiba-u.jp/news/files/pdf/231006_Environmental_02.pdf

千葉大学の竹内望教授、南京大学の服部祥平准教授、中国科学院天山氷河観測所の李忠勤教授、東京工業大学の吉田尚弘名誉教授らの研究グループは、中国の天山山脈の山岳氷河の氷の内部で、微生物が活発に代謝活動を行なっていることを、硝酸イオン(以下、硝酸)の安定同位体分析という方法を用いて初めて明らかにしました。
 世界各地の氷河では、低温環境に適応した微生物の存在が明らかになっていますが、氷河の氷の内部で実際に微生物が活動している証拠を得たのは初めてのことです。この発見は、氷河を形成する大気からの雪が元々無機的なものであるにも関わらず、数百年を経て微生物の作用により、有機態窒素が氷河内部の氷に蓄積していることを示唆しています。氷河の内部のこのような窒素は、氷河下流部表面の生物活動を促進し、氷河の暗色化による融解促進、氷河の後退に直結していることが考えられます。さらに、近年の地球温暖化や大気汚染物質の増加は、このような微生物活動をさらに広範囲の氷河に広げている可能性があります。本研究成果は、2023年9月25日(現地時間)に、Environmental Science & Technologyよりオンライン公開されました。

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2021/03/17プレスリリース 日本の積雪の中に生息する未知のクマムシを発見~雪中で食物連鎖を形成する特殊な生態系~

日本の積雪の中に生息する未知のクマムシを発見~雪中で食物連鎖を形成する特殊な生態系~

https://www.chiba-u.ac.jp/others/topics/info/post_958.html

https://www.chiba-u.ac.jp/general/publicity/press/files/2020/20210317snow.pdf

 

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