2017年11月
胸部外科の指針 開心術後の発作性心房細動に対する経皮吸収型β1遮断薬の有用性
胸部外科
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- 巻
- 70
- 号
- 12
- 開始ページ
- 971
- 終了ページ
- 977
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.15106/j_kyobu70_971
- 出版者・発行元
- (株)南江堂
2013年12月〜2016年4月の成人開心術患者のうち発作性心房細動(PAF)を生じて経皮吸収型β1遮断薬(ビソノテープ)を使用した48例(男23例、女25例、平均年齢71.4±11歳)を対象にテープ剤の有用性を検討した。ビソノテープは心拍数(HR)80回/分以上で動悸、血圧低下などの症状がある場合に1枚貼付し、HR 60回/分以下になった場合にテープを除去し、HR 140回/分以上が持続する場合にはもう1枚追加した。使用枚数は平均1.8±1.2枚、初回処方日は平均第3.1±2.5病日であった。18例が24時間以内に洞調律に回復し、6例は頻脈のためlandiolol hydrochloride持続点滴に移行した。10例は心房細動が持続したため電気的除細動を施行し、3例は高度徐脈となり早期にビソノテープを除去しその後回復した。ビソノテープは開心術後のPAFに対する初期治療として簡便かつ安全に使用することが可能であった。
- ID情報
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- DOI : 10.15106/j_kyobu70_971
- ISSN : 0021-5252
- 医中誌Web ID : 2018058256