2017年4月 - 2020年3月
超許容純フェルミ型ベータ崩壊分岐比の精密測定システム開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 若手研究(B)
本研究の目的はカビボ・小林・益川(CKM)行列のユニタリー性や弱い相互作用への右巻きの混入の有無を検証するために、原子核の超許容純フェルミ型ベータ崩壊の崩壊強度を決定することである。特に、これまでに測定精度が悪くその値が他の原子核の崩壊強度よりも大きくずれている18Neと30Sの崩壊強度を決定する。そのために、ベータ崩壊分岐比を精密に測定するシステムを開発することである。
既存のベータ崩壊分岐比測定システムではベータ線の検出効率を100%にすることが難しかったので試作器として原子核を埋め込むストッパーをベータ線検出器が兼ねるというアクティブストッパーを開発した。この結果、アクティブストッパーの有効性が検証された。
一方で、1つのアクティブストッパーでは長寿命の娘核のベータ崩壊が背景事象となってしまい測定精度を下げてしまうことも分かった。そこで、本研究では、スライド式に複数個のアクティブストッパーを用意し、原子核を埋め込むストッパーを次々に入れ替えながら測定するシステムを考案した。
平成30年度は安価で性能の良い光検出器が購入可能となったことなどからシステムのデザインを見直したテストのためのシンチレータの購入や各種部品の検討、システムの再設計及び組み立て作業を行う予定だった。しかしながら、実験で利用するガンマ線検出器であるゲルマニウム検出器の候補が増えたために、最適な実験セットアップを考え直す必要が生じたため、引き続き、システムの再設計を行った。
既存のベータ崩壊分岐比測定システムではベータ線の検出効率を100%にすることが難しかったので試作器として原子核を埋め込むストッパーをベータ線検出器が兼ねるというアクティブストッパーを開発した。この結果、アクティブストッパーの有効性が検証された。
一方で、1つのアクティブストッパーでは長寿命の娘核のベータ崩壊が背景事象となってしまい測定精度を下げてしまうことも分かった。そこで、本研究では、スライド式に複数個のアクティブストッパーを用意し、原子核を埋め込むストッパーを次々に入れ替えながら測定するシステムを考案した。
平成30年度は安価で性能の良い光検出器が購入可能となったことなどからシステムのデザインを見直したテストのためのシンチレータの購入や各種部品の検討、システムの再設計及び組み立て作業を行う予定だった。しかしながら、実験で利用するガンマ線検出器であるゲルマニウム検出器の候補が増えたために、最適な実験セットアップを考え直す必要が生じたため、引き続き、システムの再設計を行った。
- ID情報
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- 課題番号 : 17K14299
- 体系的課題番号 : JP17K14299