2016年3月31日
系統分類学的研究を理解するための読解方法に関する基礎的研究 : 研究論文の比較を通して
学習システム研究
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- 巻
- 4
- 号
- 4
- 開始ページ
- 79
- 終了ページ
- 90
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(大学,研究機関等紀要)
- DOI
- 10.15027/40585
- 出版者・発行元
- 学習システム促進研究センター
本研究では,生物の系統分類に関する重要な2本の研究論文の読解を通して,①系統分類学における研究内容の発展を読み取る方法と研究論文の比較の視点を明らかにすること,②系統分類の単元の指導に際してどのような学習効果が期待できるのかという教材研究への示唆を導出することを目的とした。対象としてWhittaker (1969)による5界説の提唱,およびWoese et al. (1990)によるドメインの提唱に関する論文を取り上げ,「研究手法」「他領域からの影響」「背景にある流れ」について比較・検討した。その結果,情報収集技術や他の学問領域の発展といった研究基盤の変化が系統分類学の方法論や分類体系の構築に影響を与えていること,研究手法の変化と他の学問領域の発展は相互に関連しながら系統分類学に影響を与えていること,研究領域を貫く重要な流れや問題意識が存在することが明らかになった。また,対象論文が後の研究へ与えた影響を比較することで,各論文で論じられている内容の特徴をより客観的に整理し,対象論文の特徴を比較可能であることが分かった。さらに,それらの読解を教材研究へ反映することを検討した結果,研究内容の発展の読解と比較が,科学の特質の指導に有効であることや,系統分類の単元におけるより深い理解に繋がることが示唆された。
- リンク情報
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- DOI
- https://doi.org/10.15027/40585 本文へのリンクあり
- CiNii Articles
- http://ci.nii.ac.jp/naid/120005774707
- URL
- http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/00040585
- ID情報
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- DOI : 10.15027/40585
- ISSN : 2189-9487
- CiNii Articles ID : 120005774707