講演・口頭発表等

ICP-MSによる長寿命核種$^{107}$Pdの定量を目的としたレーザー微粒子化元素分離を用いるPd同位体の分析手法開発

第75回分析化学討論会
  • 蓬田 匠
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  • 浅井 志保
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  • 佐伯 盛久
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  • 半澤 有希子
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  • 江坂 文孝
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  • 大場 弘則
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  • 間柄 正明

開催年月日
2015年5月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
甲府
国・地域
日本

高レベル放射性廃棄物(HLW)の安全で合理的な処分の実施には、HLW中に含まれる長寿命核種定量法の開発が必要である。その中でも$^{107}$Pdは、長寿命かつ低エネルギー純$\beta$核種であるために放射線計測では高感度かつ正確な分析が難しく、誘導結合プラズマ質量分析計(ICP-MS)を用いる方法が有効である。しかし、ICP-MSを用いる場合は、試料作製の過程における分離操作の複雑さと、分離操作時の同重体$^{107}$Ag混入の恐れという課題がある。これらの課題を克服すべく、我々はこれまでにレーザー微粒子化元素分離によるPd分離法を14種類の元素を含むHLW模擬試料に適用し、得られるPd粒子への不純物混入率が数\%以下で、優れた分離性能を示すことを証明した。本研究ではレーザー照射時における照射時間、およびレーザー光のパルスエネルギーがPd回収率に及ぼす影響を明らかにするために、HLW模擬試料からのPd分離回収基礎実験を行った。Pd回収率は、レーザー光照射時間の増加とともに向上し、20分で最大となった。また、レーザー光のパルスエネルギーを50, 100, 150mJと変化させた結果、100mJの時に回収率が最大となった。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5051099