2020年10月
Sr吸着繊維の吸着性能の改善と簡易的な$^{90}$Sr分析の実現に向けた検討
分析化学
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- 巻
- 69
- 号
- 10/11
- 開始ページ
- 619
- 終了ページ
- 626
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.2116/bunsekikagaku.69.619
$^{90}$Sr分析の迅速な前処理分離を可能とするため、基材表層部へ吸着層を形成可能な放射線乳化グラフト重合法により、Sr吸着性を示す18-クラウン-6エーテル誘導体を担持したSr分離用吸着繊維を開発した。常温で液体のSr吸着分子を繊維表面に担持させることにより、前報で作製したSr分離材料と比較してSr吸着容量が大幅に向上した。このSr吸着繊維の平衡吸着容量は、同一のSr吸着分子を含浸する市販の粒子状のSr分離材料(Sr Resin)と比較しても遜色なかった。また、Sr吸着分子の本来の金属イオン選択性は維持されていた。この吸着繊維を用いた簡易的な$^{90}$Sr分析法を考案し、$^{90}$Srの吸着性能を評価したところ、Srの吸着操作から測定までを約1時間で完了することが可能であった。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.2116/bunsekikagaku.69.619
- ISSN : 0525-1931
- Web of Science ID : WOS:000598112600011