研究ブログ

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評伝の引用間違いについて(お詫び)

3月25日刊行の「群系」49号掲載の「藤枝静男評伝」において、勘違いで、引用を間違えてしまいました。訂正してお詫びします。

150ページ、藤枝静男の「みな生き物みな死にもの」で、作者藤枝は「あんた」とは書いていません。「貴方」です。二回にわたって引用を間違えました。藤枝が「あんた」と呼んだと書いてあるのは、小島信夫の方です。

書いたときはそのまま引用したのですが、校正の際、なぜか勘違いしました。

評者の私は、「貴方」と書いてあるが、実際には「あんた」と呼んだのだろうということを書きたかったのですが。

深くお詫びします。

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勝又浩著『私小説千年史 日記文学から近代文学まで』

 少し前の本なのだが、最近著者とお話しをする機会があったので、再読した。著者の結論は〈私小説は、日本の民族文学なのだ〉ということであるが、断っておきたいのは、著者は最近の私小説研究を充分に研究し尽くしたうえでのこの結論であるということだ。

メモ的に残しておくと、小林秀雄の「私小説論」批判は適切であり、「日記は公表されることが大前提とされている」とか、日本語の構造・人称に私小説の要因が多分に含まれているということ、晩年になると随筆と小説の境界がわからないようなものを書くというのが印象に残った。

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評伝藤枝静男

ネット検索をしていたら、「奏」という雑誌に勝呂さんが評伝藤枝静男を書き始めたことがわかった。自分も昨年から書き始めたところであり、また、たぶん取材先が同じなのでこういうこともあるのかと驚くとともに不安になる。
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文芸誌について

文芸誌は今、「文学界」「群像」「新潮」「すばる」「文藝」と五大誌がある。
そのなかで「群像」の群像新人文学賞は、「評論」部門を「群像新人評論賞」と独立させた。「評論」に重きを置いた代わりに「文学」ではなくても良いことになったのである。実際、他の四誌と比べると「群像」は評論の割合が多いように感じるがどうだろう。
また、そんな中で「すばる」が「すばるクリティーク賞」を始めた。どんな賞になるのだろうか。
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