講演・口頭発表等

核破砕環境で照射されたJPCA鋼の曲げ疲労特性

日本原子力学会2010年秋の大会
  • 斎藤 滋
  • ,
  • 濱口 大
  • ,
  • 遠藤 慎也
  • ,
  • 桜庭 直敏
  • ,
  • 宮井 博充
  • ,
  • 菊地 賢司*
  • ,
  • 川合 將義*
  • ,
  • Yong D.*

開催年月日
2010年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
札幌
国・地域
日本

核破砕中性子源やADSのビーム入射窓及び構造材料は、高エネルギー陽子及び核破砕中性子の照射により、損傷を受ける。核破砕条件における材料の照射損傷特性を明らかにするために、スイスのPSIを中心として核破砕ターゲット材料照射プログラム(STIP; SINQ Target Irradiation Program)が進行中である。本プログラムは1996年に始まり、PSIの加速器で各種材料を580MeVの陽子で照射し、参加国がPIEを分担して行っている。原子力機構も照射試料の一部を輸送し、照射後試験を行った。本発表ではSTIP-II試料の中からJPCA鋼の曲げ疲労試験の結果を報告する。曲げ疲労試験の結果、JPCA鋼は照射後も曲げ疲労寿命に大きな変化は見られなかった。照射量依存性も見られなかった。試験後の破面観察の結果、粒界破面や割れなどは見られなかった。このJPCA鋼には約1600 appmのHeが生成し、表面からの反跳分を除いた多くが材料中に残留していると推定される。TEM観察でも、Heバブルが組織中にほぼ一様に分布しており、特に破面観察において粒界析出が見られなかったことと一致する結果と考えられる。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5026809