2016年3月
【内視鏡観察-今と近未来】 Barrett食道表在癌の診断 IEE拡大観察を含めた内視鏡診断
消化器内視鏡
- 巻
- 28
- 号
- 3
- 開始ページ
- 381
- 終了ページ
- 387
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)東京医学社
欧米においてBarrett食道腺癌は急増しているが、本邦では依然稀である。しかし、本邦において逆流性食道炎罹患率は上昇しており、今後、Barrett食道および食道腺癌の増加が憂慮されている。進行した食道腺癌の予後は不良であり、患者予後の改善には内視鏡による早期発見が必要であるが、通常内視鏡のみでは難しい場合も少なくない。近年、narrow band imaging(NBI)をはじめとする先進的な画像強調技術(image-enhanced endoscopy:IEE)の開発が相次いだ。それらの単独、あるいは拡大内視鏡併用のBarrett食道表在癌に対する臨床研究の成果は、その多くが欧米より発信され、本邦からの報告は圧倒的に少ない。本稿では、国際的視野からBarrett食道表在癌に対するIEEを用いた内視鏡診断の最新の知見を述べるとともに、国内多施設検討の結果に基づいた本邦の現状と課題についても言及したい。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 0915-3217
- ISBN : 9784885634826
- 医中誌Web ID : 2016239826