共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

要介護高齢者および健常高齢者に装着された義歯に付着したマイクロバイオームの検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K10216
体系的課題番号
JP19K10216
配分額
(総額)
4,030,000円
(直接経費)
3,100,000円
(間接経費)
930,000円

2019年度は、健常高齢者に装着された義歯に付着した口腔マイクロバイオームを明らかにし、その違いに影響する因子を検討することを目的としてである。
方法として、東京歯科大学水道橋病院に来院した65歳以上の自立高齢者で、上顎に総義歯を装着している者30名に対し、上顎総義歯から試料を採取し、16s rRNAシークエンサーを用いて義歯表面のマイクロバイオームを解析を行うこととした。唾液中のマイクロバイオームとの違いを対象者内で検討するとともに、義歯床用材料、対象者の環境(要介護状態など)、義歯清掃状態による違いについて被験者間の比較検討を行っていく予定であった。
現在までに解析に必要な予備実験を終了させて実験条件を確定させた。また、研究実施計画に則り、15名の被験者について検討を行い、その結果について学会発表を1件行った。概要としては、義歯床用材料上に形成されたマイクロバイオームは、唾液中のマイクロバイオームとは異なる傾向を示すものであった。これは、義歯表面上には付着微生物によるバイオフィルムが形成され、唾液中に浮遊するマイクロバイオームとはその構成が異なることが考察された。
現状における被験者数は予定していた30名には達していないため、2020年度も当初予定していた研究協力施設における要介護高齢者についての検討に加えて、自立高齢者の残りの被験者についての検討も引き続き行っていく予定である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K10216
ID情報
  • 課題番号 : 19K10216
  • 体系的課題番号 : JP19K10216