講演・口頭発表等

2011年4月

脳卒中発症後の神経幹細胞の出現へのSDF-1α/CXCR4 系の関与に関する検討

第100回日本病理学会総会
  • 伊藤 龍生
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  • 竹森 久美子
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  • 伊藤 浩行
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  • 伊藤 彰彦
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  • 佐藤 隆夫
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  • 橋本 重夫

主催者
第100回日本病理学会総会
開催地
日本病理学会(横浜市)
目的;脳卒中自然発症stroke-prone spontaneously hypertensive rats (SHRSP)を使って、病変周囲組織と脳室周囲において神経幹細胞と新生神経細胞が出現することを報告した。さらにstromal cell-derived factor-1α (SDF-1α) / CXCR4が脳外傷後の神経幹細胞の出現に関与していることを報告した。しかしながら脳梗塞後の神経幹細胞の出現とSDF-1α/CXCR4についての報告はない。方法; SHRSPを使って脳卒中発症後の病変周囲組織において神経幹細胞の出現とSDF-1α/CXCR4系について免疫組織学的及び生化学的に調べた。結果;発症周囲組織においてSDF-1α mRNAと蛋白合成の発現増加は認められなかった。発症後、発症周囲組織からSDF-1αが漏出し、周囲組織への拡散が見られ、脳脊髄液中でSDF-1α量の有意な増加が認められた。発症周囲組織ではCXCR4 mRNAと蛋白合成の発現の有意な増加が認められた。発症周囲組織ではnestin陽性細胞像とCXCR4陽性細胞像が一致した。結論;このことから脳卒中発症後に障害を受けた細胞より逸脱した