ナトリウム冷却型高速炉容器内の観察技術
平成20年度弥生研究会「研究炉等の運転・管理及び改良に関する研究会」
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- 開催年月日
- 2009年3月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 東海
- 国・地域
- 日本
ナトリウム冷却型高速炉においては、原子炉容器内を常時Arガスで封じ、気密を維持した状態にあるとともに、同内部は高温,高線量下にあることから、直接的視認による原子炉容器内の観察ができない。「常陽」において、実績のある炉上部からのカメラによる観察及び炉内観察装置(ファイバスコープ方式)の技術を用いて、平成19年8月$\sim$11月にかけて炉内干渉物に関する原子炉容器内観察を行った。その結果、炉容器内の干渉物が計測線付実験装置であること及び集合体頂部等に異物や損傷がないことを確認した。また、干渉物と接触した炉心上部機構(以下、「UCS」という。)下面の状態を確認するため、UCS下面と集合体頂部の隙間約70mmの狭隘部にファイバスコープを挿入し、UCSを下面から上方向に観察する装置(UCS下面観察装置)を開発し、観察を行った。その結果、明瞭な画像が取得でき、UCS下面に設置されている厚さ0.8mmの整流板及び熱電対の状況を確認することができた。これらの観察方法を用いることにより、「常陽」における炉内状況を詳細に観察することができた。