基本情報

所属
自治医科大学 医学部 医学教育センター 医療人キャリア教育開発部門 教授 (特命教授)
東北大学 大学院医学系研究科 消化器病態学分野 准教授
学位
博士(医学)(東北大学)

J-GLOBAL ID
201801017707199790
researchmap会員ID
B000302281

<臨床経験に立脚した、社会の問題を解決するエビデンスの構築と、シミュレータ開発>

1. 地域医療の経験を背景にし、内科学一般とくに消化器内科学を研究の基盤としています。医学博士は「東日本大震災後の消化性潰瘍の増加とその特徴」に関する臨床研究で取得し、精神的ストレスは、消化性潰瘍の独立した成因であり、災害時潰瘍出血の危険因子となることを報告しました。現在も臨床の課題を克服すべく、コホートを含む臨床研究とCochrane Review memberとしてシステマティックレビューを行っており、エビデンスの実臨床への還元を目指しています。2019年7月よりCochrane Upper GI and Pancreatic diseases(その後Cochrane Gutに名称変更)のEditorとなりました。COVID-19状況下における意思決定支援として、Paul Moayyedi教授の指導下で、免疫不全者や小児におけるワクチン接種の効果に関してのエビデンス集積を行いました。(COVID-END: COVID-19 Evidence Network to support Decision-making in Canada)。

東日本大震災時の出血性潰瘍増加をきっかけとして、出血を伴う観血的内視鏡処置の学習環境の課題を明らかとし、そこから新規シミュレータ開発とそれらを用いた問題解決型シミュレーション教育の推進をしています。
一方、医療人教育として大学のみならず行政(宮城県保健福祉部)と連携し地域における若手医師育成に関わっています。医学教育学会主催の第43回富士研WSにも参加し、医学教育の基本とこれからの在り方に関して学んでおります。そして2.と関連して災害の経験を通した医療者としてのプロフェッショナリズムに関する講義を継続的に行っております。

<災害時の経験と人脈をきっかけに、領域横断的な災害医療人材の育成>
2. 2008年岩手宮城内陸地震(M7.2)では震源地に近接する栗原中央病院での急性期トリアージと初期治療そしてDMAT受け入れを経験しました。また2011年東日本大震災(M9.0)では、南三陸町公立志津川病院で勤務医として15mを超える地震津波災害に被災、患者・住民避難とその後の災害医療体制構築に関わりTIME誌「世界で最も影響力のある100人」に選出されました。以降、災害医療領域の中でこれまで重視されてこなかった支援を受け止める「受援」の在り方を提言しています。さらに被災した人間として困難に向き合うレジリエントな社会を目指し国内外で経験と知見を共有する講演活動・いのちの教育を継続しています。2022年現在で講演はのべ230回を超え、2万2千人超の聴講者へメッセージを伝えています。
2019年10月より東北大学病院総合地域医療教育支援部助教(消化器内科兼務)として、文部科学省補助金事業(平成30年度選定)「課題解決型高度医療人材養成プログラム」"コンダクター型災害保健医療人材の養成プログラム"の運営・調整業務に携わり、社会に提案できる医療人材育成を進めています。

 

<リンク先:TEDxTaipei 2014講演 被災とレジリエンスについて>
http://tedxtaipei.com/talks/2014-takeshi-kanno/
※メディア関連出演の記録は社会貢献活動欄の末尾に、東北大学医学部広報一條様のご助力で一覧を作成し掲載しています。
<リンク先:コンダクター型災害保健医療人材の養成プログラム>
https://www.dcnd.hosp.tohoku.ac.jp/


学歴

  2

論文

  57

MISC

  94

書籍等出版物

  11

講演・口頭発表等

  171

主要な所属学協会

  8

共同研究・競争的資金等の研究課題

  10

産業財産権

  5

社会貢献活動

  98

学術貢献活動

  12

メディア報道

  1