2020年2月
下顎骨に発生したFocal osteoporotic bone marrow defectの1例
日本口腔診断学会雑誌
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- 巻
- 33
- 号
- 1
- 開始ページ
- 15
- 終了ページ
- 19
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本口腔診断学会
70歳代男。かかりつけ歯科医院で下顎義歯作製のためパノラマX線を撮影された際に左側下顎骨体部に透過像を認められ、精査加療目的で当科に紹介された。CT検査で左側下顎骨に境界やや不明瞭、内部均一、辺縁不整な低密度病変を認めた。MRIで同病変は、T1強調像とT2強調像で高信号、STIR像で低信号を呈した。これらの所見から臨床診断は左側下顎骨中心性脂肪腫とし、腫瘍摘出術を行った。摘出標本の病理組織所見は、病変内部に有核の小型類円形細胞が比較的少数ながら認められ、これら細胞の多くが免疫染色上Leukocyte common antigenに陽性で、一部はMyeloperoxidase、c-kit、Factor VIIIにも陽性を示し、病変内部における造血髄の存在が示唆されたことからFocal osteoporotic bone marrow defectと診断した。
- ID情報
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- ISSN : 0914-9694
- eISSN : 2188-2843
- 医中誌Web ID : 2020212273