2016年5月 - 2021年3月
最上部マントルの構造とモホ面の形成過程の研究~海と陸からのアプローチ~
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(S) 基盤研究(S)
本研究課題は最上部マントルの構造と地殻―マントル境界であるモホロビチッチ不連続面(モホ面)の形成過程を解明するために,小笠原・マリアナ海溝の海溝かんらん岩とアラビア半島オマーンオフィオライトかんらん岩について岩石構造組織の発達過程,弾性・電気伝導度・透水率等の物性測定,岩石水反応実験などの多角的アプローチから研究する.海と陸のかんらん岩の構造岩石学的特徴を比較検討して地球深部最上部マントルの発達過程とそれを支配する要因を考察するため,本研究課題では,海班,陸班,分析班の3班体制で研究を進めている.
海班は,6月から7月に四国海盆の拡大軸周辺の海底調査を実施した.6月には研究支援船よこすかによるYK18-07航海として実施された潜水調査船しんかい6500による4回の潜航調査によって四国海盆の拡大軸周辺の岩石採取を実施した.7月には白鳳丸によるKH18-2航海として同海域のドレッジ調査による岩石採取を実施した.この2回の研究航海によってマドメガムリオンと名付けられた海底地形の概要が明らかとなった他,四国海盆ではじめて超苦鉄質岩の採取に成功した.これらの結果について,速報として12月に開催されたアメリカ地球物理学連合秋季大会において発表した.現在,論文準備中である.
陸班と分析班は,ICDP国際オマーン掘削プロジェクトのちきゅうオマーン2018として昨年同様に7月5日から9月3日の約2ヶ月間に清水港に停泊中の地球深部探査船ちきゅうにおいて,前年度に掘削された約3200mの岩石コアの物性測定と1次記載を実施した.本研究課題の組織メンバーの多くが参加して多数の物性データと岩石基礎データを取得した.これらの結果について,速報として12月に開催された日本地質学会とアメリカ地球物理学連合秋季大会において発表した.
海班は,6月から7月に四国海盆の拡大軸周辺の海底調査を実施した.6月には研究支援船よこすかによるYK18-07航海として実施された潜水調査船しんかい6500による4回の潜航調査によって四国海盆の拡大軸周辺の岩石採取を実施した.7月には白鳳丸によるKH18-2航海として同海域のドレッジ調査による岩石採取を実施した.この2回の研究航海によってマドメガムリオンと名付けられた海底地形の概要が明らかとなった他,四国海盆ではじめて超苦鉄質岩の採取に成功した.これらの結果について,速報として12月に開催されたアメリカ地球物理学連合秋季大会において発表した.現在,論文準備中である.
陸班と分析班は,ICDP国際オマーン掘削プロジェクトのちきゅうオマーン2018として昨年同様に7月5日から9月3日の約2ヶ月間に清水港に停泊中の地球深部探査船ちきゅうにおいて,前年度に掘削された約3200mの岩石コアの物性測定と1次記載を実施した.本研究課題の組織メンバーの多くが参加して多数の物性データと岩石基礎データを取得した.これらの結果について,速報として12月に開催された日本地質学会とアメリカ地球物理学連合秋季大会において発表した.
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 16H06347
- 体系的課題番号 : JP16H06347
この研究課題の成果一覧
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受賞
1論文
2-
Journal of Geography (Chigaku Zasshi) 130(4) 507-525 2021年8月25日 査読有り招待有り筆頭著者責任著者
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Journal of Mineralogical and Petrological Sciences 116(3) 170-175 2021年6月 査読有り