2018年4月 - 2021年3月
レジリエントな手術チームのシステムダイナミクスの解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究は、手術チームというシステムにおいて、想定内及び想定外を含む大小さまざまな擾乱と環境的制約がある中で、レジリエントに手術パフォーマンス行われているメカニズムをダイナミクスに着目して、複雑系科学のさまざまな専門家の参画により学際的に解明しようとするものである。
昨年度の検討の結果、術中会話の文字起こしの際に、種々の解決すべき問題があることが分かった。手術メンバーはマスクを1~2重で装着している。そのため、音声が不明瞭になりやすく、かつガウンやマスクの摩擦音のノイズが混入する。また、手術室の環境音として、電気メスなどの動作音、麻酔器のモニター音、空調音などのノイズが混入する。また、同時多発的に会話が発生するため、それらを分離して文字起こしするためには、多大な労力と時間を要する。マイクの開発と装着法の工夫を行い、明瞭な音声を収集するのみならず、著明なノイズの低減化が得られた。
昨年度は、環境ノイズのさらなる軽減化と、複数脳の同期・共鳴に関する基礎的な検討を行った。具体的には、活動中の脳波を複数同時に長時間にわたり測定した。長時間の脳波データを用いて、脳波の各チャネル同士のPSIを長時間に渡って少しずつずらしながら、全て計算することで、各チャネル同士のPSI自体の時間経過をグラフにすることが可能となる。本研究ではこれをContinuous PSI (連続的PSI)と名付けた。なお、これらの解析はプログラム言語pythonによって作成し、2020年2月Github上に公開した(https://github.com/TomohitoNakano/TomakunEEG)。本アプリでは、本研究のみならず、2者の脳波処理やPSIに関連する解析を簡便に行えるようまとめた。
昨年度の検討の結果、術中会話の文字起こしの際に、種々の解決すべき問題があることが分かった。手術メンバーはマスクを1~2重で装着している。そのため、音声が不明瞭になりやすく、かつガウンやマスクの摩擦音のノイズが混入する。また、手術室の環境音として、電気メスなどの動作音、麻酔器のモニター音、空調音などのノイズが混入する。また、同時多発的に会話が発生するため、それらを分離して文字起こしするためには、多大な労力と時間を要する。マイクの開発と装着法の工夫を行い、明瞭な音声を収集するのみならず、著明なノイズの低減化が得られた。
昨年度は、環境ノイズのさらなる軽減化と、複数脳の同期・共鳴に関する基礎的な検討を行った。具体的には、活動中の脳波を複数同時に長時間にわたり測定した。長時間の脳波データを用いて、脳波の各チャネル同士のPSIを長時間に渡って少しずつずらしながら、全て計算することで、各チャネル同士のPSI自体の時間経過をグラフにすることが可能となる。本研究ではこれをContinuous PSI (連続的PSI)と名付けた。なお、これらの解析はプログラム言語pythonによって作成し、2020年2月Github上に公開した(https://github.com/TomohitoNakano/TomakunEEG)。本アプリでは、本研究のみならず、2者の脳波処理やPSIに関連する解析を簡便に行えるようまとめた。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 18H03025
- 体系的課題番号 : JP18H03025