MISC

2018年

幼若期ネオニコチノイド投与が成体マウス脳トランスクリプトームに及ぼす影響

日本毒性学会学術年会
  • 今村 拓也
  • ,
  • 亀田 朋典
  • ,
  • 松田 泰斗
  • ,
  • 土井 浩義
  • ,
  • 古川 佑介
  • ,
  • 種村 健太郎
  • ,
  • 中島 欽一

45
0
開始ページ
S2
終了ページ
4
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
日本毒性学会

<p>脳を構成する主要な3細胞種、ニューロン・アストロサイト・オリゴデンドロサイトは、共通の神経幹細胞から産生される。神経幹細胞分化の時空間的制御の破綻は重度な機能障害に至るため、毒性学の分野においては、化学物質による神経発達影響の高感度検出法が必要である。本研究では、幼若期暴露による遅発性の情動・認知行動異常発現が明らかとなりつつあるネオニコチノイド系農薬2種、アセタミプリド・イミダクロプリドについて、トランスクリプトーム解析によるニューロン新生への影響の定量化を試みたので報告する。今回は、2週齢C57BL/6系統マウスに、アセタミプリド(10mg/kg)、イミダクロプリド(8mg/kg)を単回経口投与し、3あるいは13週齢まで待ち、次世代シーケンサー解析に供した。投与群において1週間後に発現上昇する遺伝子群には、細胞増殖・移動関連のものがよく認められた。例えば、イミダクロプリド投与群の場合、ジーンオントロジー(GO)タームに属する遺伝子として、MITOTIC CYTOKINESISやMYOSHIN II COMPLEX関連の遺伝子が総じて発現上昇していた。従って、神経幹細胞増殖の異常促進・細胞移動早期開始によりニューロンが早期分化してしまうと考えられた。また、13週齢時にはニューロンの質の低下あるいは量の減少が起こってしまうことも分かった。例えば、イミダクロプロド及びアセタミプリドいずれの投与群においても、GOタームに属する遺伝子として、NEURON SPINE関連の遺伝子が総じて発現減少していた。現在、ノンコーディングRNAの発現プロファイルを得るためのモデルトランスクリプト作製スキーム開発により、晩発性リスクを迅速にモニタリングするためのトランスクリプトームの定量感度上昇を目指すことで、農薬暴露による異常値検出の精度の更なる鋭敏化に取り組んでいるところである。</p>

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130007432065

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