基本情報

所属
東京農業大学 
学位
博士(農学)(京都大学)

研究者番号
90804328
J-GLOBAL ID
201701010222767608
researchmap会員ID
7000019523

C4植物、特にシコクビエを対象にした生理形態学的研究を行ってきました。
圃場や温室で栽培試験をしたり、実験室で顕微鏡をのぞいたりしています。
学生達とともに汗を流しながら、雑穀シコクビエの研究を通して食と農に貢献していきます!
 
関心のある研究テーマ
・シコクビエにみられるストレス応答性葉緑体運動の誘導メカニズムと生理的意義
・シコクビエ在来品種の光合成特性

・シコクビエの栽培技術(湛水栽培、耐倒伏性など)

・国内の雑穀生産農家への聞き取り調査

・シコクビエの幼穂発育過程における形態的特性の整理

・バイオスティミュラントの施用効果

・シコクビエ粉を使った新たな調理法の開発

こうした課題に取り組み、日本におけるシコクビエの生産と消費の拡大を目指します。

 

シコクビエってどんな作物?と思われた方のために、少し紹介します。

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和名:シコクビエ(ヤツマタ、カマシ、コウボウビエなど地域により様々な呼び名が残る)

学名:Eleusine coracana (L.) Gaertn.

英名:Finger millet

分類:イネ科オヒシバ属。「ヒエ」は別の植物!
原産:東アフリカ高原地帯
日本への伝来:縄文時代(かつてはコメより食べられていたらしい)
用途:食用、緑肥、飼料(青刈・ホールクロップサイレージ)
栽培:畑地、一部では湛水田
機械化:可能。日本では水稲用機械の使用例あり
生産量:統計に載らないため不明。国内生産は自家消費用や採種目的が主であり、ほとんど出回らないため幻の雑穀とも呼ばれる。その一方で、インドやアフリカでは今も多く生産されている(インドではラギ(Ragi)と呼ばれ、日本のソバ栽培に相当するスケールで作られている!)。
栄養:子実にはカルシウム、マグネシウム、鉄、食物繊維、ポリフェノールが多い。低脂肪で、グルテンフリー。茎葉はカリウム、リン、マグネシウムが多く、家畜の嗜好性もよい。
子実の利用:全粒粉は多様な料理に利用される(離乳食、粥、団子、ガレット、パンケーキ、麺など)。アフリカやヒマラヤ地域では発芽種子のアミラーゼを利用した酒も作られ、伝統的な食文化の一端を担ってきた。

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農大では食農野菜学や食農専門実習などの科目を担当し、研究室ではトマトやコマツナなどの野菜の環境応答をテーマにした卒業研究も指導しています。

光、温度、水などの様々な環境条件に対する野菜の反応を科学的に分析し、高品質な野菜生産技術の開発を目指します。


主要な研究キーワード

  6

受賞

  4

論文

  20

MISC

  1

講演・口頭発表等

  40

共同研究・競争的資金等の研究課題

  7

社会貢献活動

  6