論文

2005年4月1日

新第三紀層流域における70年生スギ・ヒノキ林伐採による年流出量の変化

日本森林学会誌
  • 真板 英一
  • ,
  • 鈴木 雅一
  • ,
  • 太田 猛彦

87
2
開始ページ
124
終了ページ
132
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.4005/jjfs.87.124
出版者・発行元
一般社団法人日本森林学会

東京大学千葉演習林袋山沢流域(北緯35°12′, 東経140°06′)において対照流域法による森林皆伐実験が行われた。A流域(0.802ha)を対照区, B流域(1.087ha)を処理区とした。地質は新第三紀層に属し, 年平均降水量は2,170mm, 年平均気温は14.2℃である。伐採前の植生は両流域ともに約70年生のスギ・ヒノキ人工林で, B流域は1999年春に伐採され, 2000年にスギ・ヒノキが植栽された。伐採後3年間のB流域の年流出量は増加した。年増加量は平均で295.9mm/yearであった。また伐採によって基底流出量が増加した。伐採前には寡雨時に流出が停止することがあったが, 伐採後には発生しなくなり, 流出が途切れなくなった。流況曲線の解析では, 豊水・平水・低水・渇水各流出量は伐採後いずれも増加したが, 全流出量に占める豊水流出量の割合は低下し, 伐採により流出の年間一様性が増す結果となった。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.4005/jjfs.87.124
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110002975571
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12003078
ID情報
  • DOI : 10.4005/jjfs.87.124
  • ISSN : 1349-8509
  • CiNii Articles ID : 110002975571
  • CiNii Books ID : AA12003078
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000004569962

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