講演・口頭発表等

燃料デブリの性状把握(28'A),3; 二酸化物模擬デブリ相状態への少量固溶元素の影響

日本原子力学会2016年秋の大会
  • 高野 公秀
  • ,
  • 小野澤 淳
  • ,
  • 須藤 彩子

開催年月日
2016年9月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
久留米
国・地域
日本

福島第一原子力発電所の燃料デブリ取出しに向けた性状把握研究の一環として、酸化物デブリの主成分である(U,Zr)O$_{2}$に希土類(RE), Fe, Caの酸化物を少量固溶させた模擬デブリを作製し、相, 酸化状態, 微小硬さへの影響を調べた。Feが数mol\%固溶することにより、Uリッチな立方晶とZrリッチな正方晶とがミクロンサイズで微細に入り混じった二相分離組織が生成する。Caの固溶は、亜化学量論組成領域において、Zrリッチな正方晶を立方晶に安定化し、組成の異なる二相の立方晶が生じる。GdやNd等の希土類元素の固溶は、U$_{3}$O$_{8}$とZrO$_{2}$の斜方晶の固溶体が生じるような酸化条件下でも、(U,Zr,RE)O$_{2+x}$で表される超化学量論組成の二酸化物が安定に存在する温度領域が低温側に広がることを明らかにした。また、不定比領域への酸化と上記元素の固溶は、いずれも微小硬さを増大させる方向に作用することがわかった。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5056384