2021年4月 - 2024年3月
学習環境要因と学習者の心理的欲求充足度
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
授業者には,どのような学習環境であっても,学習者の心理的欲求充足を考慮した授業を実施して,学習者の動機づけを保持,強化することが求められている。本研究では,どの学習環境要因,特に授業形態が学習者のどの心理的欲求充足度とより深く関係しているかをフランス語学習者を被験者にして解明する。外国語教育を効果的に実施するには,学習者の動機づけ(学習意欲)を保持,強化することが重要である。本研究は,特に動機づけの理論である「自己決定理論」に基づいて行う。この理論では,動機づけは連続体で,合計6段階に分かれている。また,人は3つの基本的心理的欲求を生得的に持っている。そして,決定理論では,動機づけはこの心理的欲求と関連づけられていて,その充足度に応じて動機づけは段階的に変化する。社会的脈要因が心理的欲求に有利に働き,心理的欲求の充足度が高くなれば,内発的動機づけが保持されたり,外発的だった動機づけがより内発的なものへと移行していく可能性が高くなる。このように,自己決定理論では,動機づけと学習環境要因(授業形態,クラスの雰囲気,クラスサイズ,授業者特性,授業方法,教材など)との関係を心理的欲求を媒介変数として考察することが可能である。また,動機づけを固定的でなく動的にとらえているので,特定の学習環境要因について,その心理的欲求充足度がどの段階の動機づけと関係しているのかを知ることができる。各学習環境要因と心理的欲求充足度は,どのように関係しているのか。それぞれの学習環境要因について3つの心理的欲求充足度の特徴をフランス語学習者へのアンケート調査を通じて明らかにする。
本年度は,Web アンケート用質問紙作成し,前期と後期に実施した。前期は約2000名,後期は約1500名の被験者から回答を得た。
本年度は,Web アンケート用質問紙作成し,前期と後期に実施した。前期は約2000名,後期は約1500名の被験者から回答を得た。
- ID情報
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- 課題番号 : 21K00677
- 体系的課題番号 : JP21K00677
この研究課題の成果一覧
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講演・口頭発表等
5-
琉球大学公開研究会 「日本の外国語教育と文法教育」 2023年10月14日
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北海道大学研究集会2023 「ポストコロナ時代の言語教育におけるオンライン授業と翻訳AI・生成AIへの対応に関する研究」 2023年8月29日 招待有り
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国際研究集会 2023:複言語主義の多元性をめぐって 2023年3月25日 招待有り
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第2回研究集会「 日本のフランス語教育の争点2022 」 2022年8月6日 招待有り
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研究集会「日本のフランス語教育の争点 2022」 2022年3月26日 招待有り
学術貢献活動
1-
企画立案・運営等, パネル司会・セッションチェア等堀 晋也 2023年8月29日 - 2023年8月30日