共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

超低線量小児心臓動態CTと冠動脈CT-FFRを応用した非侵襲的な肺血流測定

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(B)  若手研究(B)

課題番号
17K16428
配分額
(総額)
2,340,000円
(直接経費)
1,800,000円
(間接経費)
540,000円

本研究の基盤となる技術として、3歳未満児において収縮期・拡張期の両方を含む心臓CTを、320列CTと模擬心電図を用いて任意のタイミングの最小曝射幅心臓CTで撮像できることをPediatric Radiology誌に投稿している。
本研究の第一段階は、冠動脈と小児肺動脈の形態的類似性を応用して、最小曝射幅の小児心臓 CTから、成人冠動脈 CT の領域で用いられる機能的血流予備比(CT-FFR)を算出する手法に当てはめて肺動脈のCT-FFRを算出することである。当院CTより、肺動脈狭窄を伴う児で収縮末期と拡張末期が含まれる症例を抽出し、心位相ごとに再構成を行うことで連続画像のセットを作成した。
そのうちの数症例に対し、CT-FFR算出アプリケーションを用いて肺動脈のFFRの算出を行ったが、去年に引き続き同程度の狭窄であっても得られる値にばらつきが大きく、また計算できずにエラーとなることもあるため、新たな解析方法として、CTで得られた形状を通常の数値流体解析ソフトウェアにて解析し、左右の肺動脈それぞれにおける血流比率を算出した。これは機能血流予備比とはやや異なる概念であるが、先天性心疾患に伴う肺動脈狭窄では片方の肺動脈起始部に狭窄があることが多いため、片方が正常径であれば、相対的な血流の低下率を調べることができる。

ID情報
  • 課題番号 : 17K16428