MISC

2003年5月

メタコントラスト事態におけるヒト視覚野の活動 : fMRI研究

電子情報通信学会技術研究報告. MBE, MEとバイオサイバネティックス
  • 前田 青広
  • ,
  • 福永 雅喜
  • ,
  • 中越 明日香
  • ,
  • 山本 洋紀
  • ,
  • 松野 響
  • ,
  • 田中 忠蔵
  • ,
  • 恵飛須 俊彦
  • ,
  • 梅田 雅宏
  • ,
  • 江島 義道

103
81
開始ページ
35
終了ページ
40
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
社団法人電子情報通信学会

メタコントラストマスキングとは、単独で呈示された場合には明瞭に知覚される視対象(ターゲット刺激)が、その直後、隣接した別の視対象(マスク刺激)が呈示されることによって見えなくなる知覚現象を指す。本研究では、fMRIを用い、メタコントラストマスキングによって視対象の知覚が抑制される場合の、ヒト大脳視覚野の活動を調べた。実験の結果、V3およびVPにおいて、ターゲット刺激をレチノトピックに表現する皮質領域で、メタコントラストマスキングに対応した脳活動の抑制が観察された。こうした脳活動の抑制はV2においては弱く、Vlにおいてはさらに弱いか、ほとんど観察されなかった。この結果は、ヒトの視覚情報処理過程において、メタコントラスト事態に密接に関わっているのは、大脳における処理過程の比較的初期の段階であることを示唆している。

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110003286653
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN1001320X
ID情報
  • ISSN : 0913-5685
  • CiNii Articles ID : 110003286653
  • CiNii Books ID : AN1001320X

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