2015年3月
堀河本『後撰和歌集』について
武蔵野大学日本文学研究所紀要
- 巻
- 号
- 二
- 開始ページ
- 3
- 終了ページ
- 18
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 速報,短報,研究ノート等(大学,研究機関紀要)
- 出版者・発行元
- 武蔵野大学文学部 日本文学研究所
非定家本の完本が五本しか伝わらないなか堀河本『後撰和歌集』は貴重な写本である。本論では、見消によらない書損訂正箇所・付箋・付箋跡・おびただしい量の書き込み(全572箇所)について確認検討して親本の本文を正確に決定する材料を得た。補入箇所に縦二点記号・見消箇所に横二点記号・親本の本文訂正に平仮名・異文の本文提示に片仮名、といった綿密な書写方針が確認できる。また、杉谷寿郎がかつて指摘した混態の様相についても再確認し、巻一から巻十四までが堀河本の本来的な本文であることも確認した。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 2188-7934
- CiNii Articles ID : 120006304499
- CiNii Books ID : AA12691119