共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

異分野融合型ものづくりを促進する研究室連携支援システムの構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K02869
体系的課題番号
JP21K02869
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

本研究課題の3年間の研究期間の実施初年度である2021年度は、異分野融合型ものづくりの実現に向けて、複数の学術分野の同異の可視化、また、ものの魅力と品質のマッピングを行った。
分野の可視化においては、まず研究代表者および分担者の研究室の蔵書のリスト化を行った。つぎに、国立国会図書館のAPIを用いることでリスト中の各図書の日本十進数分類表に基づくカテゴリや発行年などの情報を取得した。この情報をグラフや表として可視化することで、分野の差異を視覚的に提示するシステムを構築した。これにより、各々の専門分野であるメディア情報学、経営情報学、機械工学の各分野の特徴が可視化された。たとえば発行年では機械分野は古い図書が多く経営情報学分野では新しい図書が多いといったように、蔵書を分析することで分野の特性が示された。
また、魅力と品質のマッピングにおいては、飲料用のコップを題材として、ひとにとって心地よい温感を提供するための伝熱設計に繋がるマッピングを実施した。これは、機能だけでなくユーザー体験も意識したものづくりの手法として、機械分野において着目されているデライトデザインに繋がるマッピングである。コップという機械工学分野においては一般的ではない題材やメディア情報学の領域である心地よさという印象に加え、ゆくゆくは経営情報学の領域であるコストなども含めた拡張を視野に入れたマップであり、異分野融合型ものづくりを見据えた取り組みといえる。
上記取り組みで得られた知見のうち、分野間の差異については、機械工学分野のシンポジウムにおけるパネルディスカッションの冒頭で可視化された差異を提示し、機械工学分野の特徴の客観化を行い活発なディスカッションを誘発した。また、印象と機能のマッピングについては、機械工学分野の国内学会大会で口頭発表を行い、異分野融合型ものづくりに繋がる視点を機械工学分野に提供した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K02869
ID情報
  • 課題番号 : 21K02869
  • 体系的課題番号 : JP21K02869

この研究課題の成果一覧

講演・口頭発表等

  2