原子炉圧力容器の健全性評価に関する原子力機構における研究; 破壊靭性評価
International Symposium on the Future of Nuclear Materials Research
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- 開催年月日
- 2018年5月
- 記述言語
- 英語
- 会議種別
- 国・地域
- 日本
原子炉圧力容器の健全性評価に関する原子力機構における近年の研究内容について発表する。国内の民間規格であるJEAC4216の最新版では、コンパクトテンション型の小型試験片(Mini-C(T))を用いたマスターカーブ法に基づく破壊靭性評価法が示され、JEAC4206の最新版ではマスターカーブ法に基づく破壊靭性曲線が新たに設定されている。その妥当性・保守性を確認するため、化学成分や機械的特性の異なる9種の鋼材に対して、Mini-C(T)から4T-C(T)までの寸法の異なる試験片を用いた破壊靭性試験を実施した。Mini-C(T)を用いて他の試験片と同等の参照温度を得ることができること、またMini-C(T)は照射材に対しても適用できることを示した。さらに、JEAC4206-2016で提案されている破壊靭性下限曲線のデータ包絡率を確認し、下限線の設定が妥当であることを示した。本報告では、今後実施を予定している2軸荷重の大型十字試験体を用いた破壊試験およびクラッド下の溶接熱影響部の照射材の破壊靭性評価の計画についても紹介する。