2017年3月
派生断層の成長による地層処分システム周辺の地下水流動への影響評価
日本原子力学会和文論文誌
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- 巻
- 16
- 号
- 1
- 開始ページ
- 34
- 終了ページ
- 48
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3327/taesj.J16.003
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 日本原子力学会
地層処分では、活断層による処分施設への直接的影響は立地選定の段階で回避することとされている。しかし、地下深部において活断層から派生した断層については事前に検知するのが困難なため、回避できない可能性が残されている。本研究では、検知できなかった分岐断層が将来成長し処分施設を直撃した場合に、地層処分システムの天然バリアに与える影響を評価した。まず国内における派生断層の事例調査を行い、断層成長に対する条件設定を行った。さらに、仮想的な堆積岩サイトにおいて派生断層の成長を仮定した水理・地質構造モデルを作成した。そして、処分施設の位置や深度および断層の成長速度をパラメータとして、地下水流動解析を実施した。その結果、処分施設からの移行経路は分岐断層の成長に伴い断層に沿って上昇する経路に変化し、地表到達までの平均流速が1-2桁程度上昇することが確認された。また、断層成長に伴い断層に沿った下向きの流れが形成することで、地表付近の酸化性地下水が処分施設へ流入する可能性があることが確かめられた。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3327/taesj.J16.003
- ISSN : 1347-2879
- CiNii Articles ID : 130005394638
- CiNii Books ID : AA11643165