論文

査読有り
2015年3月

放射性物質により汚染された災害廃棄物の道路への再利用に伴う被ばく線量評価

保健物理
  • 澤口 拓磨
  • ,
  • 武田 聖司
  • ,
  • 木村 英雄
  • ,
  • 田中 忠夫

50
1
開始ページ
36
終了ページ
49
記述言語
日本語
掲載種別

福島原子力発電所事故後にセシウム(Cs)で汚染された災害廃棄物は、可能な範囲で再利用を行い、その埋設処分量を減少させることが望まれている。また、環境省は、クリアランスレベル(放射性Cs濃度100Bq/kg)を超える災害廃棄物については、被ばく線量を低くするための対策を講じつつ、管理された状態であれば道路の路盤材等の土木資材に利用することが可能である方針を示した。そこで本研究では、放射性物質により汚染された災害廃棄物の再利用に係る取扱い方針策定のための技術的な情報の提示を目的とし、汚染されたコンクリートがれき等を再生資材として道路の路盤材等へ利用した場合の作業者、一般公衆の被ばく線量を評価するとともに、再利用可能な放射性Cs濃度に係る検討を行った。その結果、基準線量相当Cs濃度が最も小さくなる(被ばく線量が最も高くなる)経路は「完成道路周辺居住者(子ども)の外部被ばく」であること、及び平均Cs濃度で2,700Bq/kg以下の再生資材を「道路・下層路盤材」として利用可能であることを示した。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5046717
ID情報
  • ISSN : 0367-6110

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