2015年8月
東京電力福島第一原子力発電所から60km圏内における地衣類ウメノキゴケ類の放射性セシウム濃度
Journal of Environmental Radioactivity
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- 巻
- 146
- 号
- 開始ページ
- 125
- 終了ページ
- 133
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.1016/j.jenvrad.2015.04.013
東京電力福島第一原子力発電所(FDNPP)事故から約2年後に福島県内で採取した地衣類ウメノキゴケ類の放射性セシウム($^{134}$Csと$^{137}$Cs)濃度を測定した。これらの地衣類は、FDNPPから60km圏内16地点で採取したもので、9種類44試料である。これらの地衣類試料から、$^{134}$Cs濃度で4.6から1000kBq kg$^{-1}$, $^{137}$Cs濃度で7.6から1740kBq kg$^{-1}$が検出された。地衣類試料のうち主要な2種である、{\it Flavoparmelia caperata}と{\it Parmotrema clavuliferum}では、地衣類中の$^{137}$Cs濃度と採取地点の$^{137}$Cs土壌沈着量の関係に強い正相関が示された。したがって、{\it Flavoparmelia caperata}と{\it Parmotrema clavuliferum}は、福島県内で放射性セシウム降下物のbiomonitoring種として活用できる可能性が高い地衣類種であると考えられる。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.1016/j.jenvrad.2015.04.013
- ISSN : 0265-931X
- PubMed ID : 26002488