高燃焼度原子炉動特性評価のための遅発中性子収率高精度化に関する研究開発,2; 代理反応によるアクチノイド原子核の質量数分布の測定
日本原子力学会2013年秋の大会
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- 開催年月日
- 2013年9月
- 記述言語
- 日本語
- 会議種別
- 開催地
- 八戸
- 国・地域
- 日本
核分裂あたりの遅発中性子の数は、核分裂片の質量数収率に依存する。高燃焼炉などでは寿命の短いマイナーアクチノイド原子核の核分裂に伴う遅発中性子も原子炉動特性に影響を与えると考えられる。本研究では、これらの遅発中性子数の評価に必要な核分裂片の質量数分布を、核子移行反応を用いて取得する方法を開発した。この方法は、代理反応法と言えるもので、中性子を吸収して生成されるのと同じ原子核を、重イオンを用いた核子移行反応によって生成し、この核分裂を測定することで核分裂収率を取得した。実験は、原子力機構タンデム加速器から供給される酸素18ビームをウラン238標的に照射することで行った。核子移行反応の結果生成される酸素16などの原子核をシリコン検出器で検出して複合核の種類と励起エネルギーを同定し、複合核の核分裂で生じる2つの核分裂片を多芯線比例計数管で検出した。運動学的手法により核分裂片の質量数分布を決定した。この結果、ウラン、ネプツニウムおよびプルトニウムにわたる12核種の核分裂片質量数分布と、励起エネルギー50MeVまでの励起エネルギーに対する質量数分布の変化を明らかにした。