2021年4月 - 2024年3月
General Movementsの可聴化による低出生体重児の発達支援方法の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
本研究の目的は,『新生児・乳児期初期における全身性自発運動(General Movements;GMs)を可聴化し,その音声特性を利用した早産・低出生体重児の発達支援手法を開発する』ことであり,早産・低出生体重児を能動的に動いて発達する主体として捉え,自己の身体運動に同期した音声をリアルタイムな聴覚フィードバックとして提供することにより,児の全身的な自発運動を増加・促進することを目指す.令和3年度は,データ計測・解析に必要な備品や資料を取り揃え,研究実施準備に取り組んだ.そして,これまでに取得した生後1~3ヵ月齢児における四肢自発運動の3次元座標データを使用し,これを音響信号に変換(可聴化)することに取り組んだ.しかしながら,後の良好な運動発達を予測するとされる運動の特性と,運動発達の遅れを予測するとされる運動の特性を「音」として明確に表現するには至っておらず,さらなる創意と工夫が必要である.また,令和3年度は最終的に介入の対象としている早産・低出生体重児について,その詳細な姿勢・運動・行動の特性を把握するため,これまでビデオで撮影された運動特性評価のための動画を観察・解析し,後の発達(定型発達,知的能力障害,自閉スペクトラム症)との関連性を検討した.その結果,後に発達障害を呈した早産・低出生体重児の新生児期および乳児期初期(生後2~3ヵ月)における姿勢・運動・行動の特性が明らかとなり,発達支援において促すべき運動の基礎的な知見を得ることができた.この研究成果は,英国のオンライン科学雑誌「Scientific Reports」 に掲載された.(論文名:Infant’s Behaviour Checklist for low birth weight infants and later neurodevelopmental outcome)
- ID情報
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- 課題番号 : 21K11502
- 体系的課題番号 : JP21K11502
この研究課題の成果一覧
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受賞
2論文
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Early Human Development 177-178(105718) 105718-105718 2023年3月 査読有り責任著者
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Brain Sciences 12(6) 2022年5月 査読有り招待有り筆頭著者責任著者