本稿では,micro:bitを用いた子ども向けプログラミング教材の試作について述べる．micro:bitのプログラミングや動作確認のしやすさから，小学4年生前後の初等教育段階の子どもを主な教材の利用者として想定した．その上で，教材の構成と工夫（読み仮名の利用，テンプレートの設計，複数人で楽しめる実習内容）を検討し，実習内容とコンピューティングの概念を対応させて体験的に学べることを狙ったプログラミング導入段階の教材を試作した．教材は課外のプログラミング体験会で実利用した．その結果から，試作した教材によって容易にプログラミングの入門やコンピューティングの概念を体験できる可能性や，その後のプログラミング学習への意欲向上につながる可能性が見受けられた．