共同研究・競争的資金等の研究課題

2003年 - 2004年

医療・保健・福祉のナレッジ・マネジメント

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特別研究員奨励費  特別研究員奨励費

課題番号
03J07466
体系的課題番号
JP03J07466
配分額
(総額)
1,800,000円
(直接経費)
1,800,000円

病院や福祉施設における経営をナレッジ・マネジメントの視点から分析する研究をおこない、次の論文・総説を発表した。概要を付して報告とする。
・知識創造としての情報システム開発(医療経済学会会報)
医療機関では、メーカー主導によるコンピュータの導入が業務上の混乱を招いている。本稿では、病医院における情報化を成功へと導く含意を導出するために、特別医療法人財団董仙会の事例を調査・分析し、得られた発見事項をアクターモデル、プロセスモデル等による理論的・実務的含意にまとめた。
・医療経営白書2004年版(ヘルスケア総合政策研究所)
医療機関の経営について、ナレッジ・マネジメントの視点から解説した。
・福祉・医療分野における情報システムの構築(福祉情報研究)
福祉・医療分野における情報化を促進する鍵となる理論的・実務的含意を提示するために、野中郁次郎らによる組織的知識創造理論を導入して、三重県中央児童相談所、社会福祉法人寿楽園、特別医療法人財団董仙会における、情報システムの構築を軸とする組織変革プロセスを調査・分析した。その結果、情報化プロセスにおける作業内容、作業間の順序関係、実践主体としてのアクター、アクター間の関係までを包括する含意を得た。
・ナレッジ・マネジメントの視点からみる成功する委員会活動の条件(がんばる!介護リーダー2004)
介護現場における委員会活動では、スタッフ個々人が保有する専門の知識・技術、経験から得られるコツやノウハウが持ち寄られ、対話・製作・訓練などの営みをつうじて、業務の改善や技能の向上が図られる。本稿では、この事象を「知の創造」と定義して、ナレッジ・マネジメントの視点から、成功する委員会活動の条件を整理し解説した。
上記のほか、東京都福祉人材センター主催の「社会福祉施設のための情報化研修(2004年11月26日・東京都)」において講師を勤めて、研究成果を広く公表した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-03J07466
ID情報
  • 課題番号 : 03J07466
  • 体系的課題番号 : JP03J07466