2015年4月 - 2018年3月
絶滅危惧樹木と共生微生物の生態的相互作用の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
絶滅危惧樹種に指定されているトガサワラとヤクタネゴヨウの外生菌根菌を調べたところ、それぞれの樹種と共進化した固有のショウロ属菌(トガサワラショウロとヤクタネショウロ)を発見し、いずれも土壌中の埋土胞子として最も優占していることを明らかにした。これらの菌種は他の自生樹種とは共生できないことから、対象樹種の実生定着を優先的に促進すると考えられ、今後の保全活動への利用が期待される。またいずれの菌種も、現地樹木に菌根を形成して活動中の個体は極めて少なく、宿主樹木と同じく限られた分布域において主に休眠状態の胞子で存在していたことから、発見した菌種自体も絶滅の危機に瀕していると考えられる。
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- 課題番号 : 15H02449
- 体系的課題番号 : JP15H02449
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Journal of Forest Research 27(4) 308-314 2022年 査読有り