2014年4月 - 2018年3月
残存するスギ天然林の成立過程の解明とシミュレーションによる将来予測
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
スギは日本の固有種であり、重要な林業樹種である。選択的な伐採が行われてきた高知県魚梁瀬地方のスギ天然林において選択的な伐採がスギの林分構造と遺伝的特徴に与える影響を間伐前後の比較とシミュレーションにより評価した。今回の間伐による遺伝的多様性の減少はシミュレーションによる予測と同程度であり、残存木の遺伝的多様性には大きく影響しないと考えられた。一方、残存木は高い成長量を維持していたものの、間伐後5年経過しても更新木は稀であった。一般的にスギの天然下種更新には地かきなどの補助作業が必要とされているため、現在のような林分構造と遺伝特性を維持するためには積極的な更新補助作業が必要と考えられた。
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- 課題番号 : 26450220
- 体系的課題番号 : JP26450220