共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年7月 - 2023年3月

エシカル消費に関するベイジアンモデリング及び行動変容への応用に関する実証研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
21K18559
体系的課題番号
JP21K18559
配分額
(総額)
6,370,000円
(直接経費)
4,900,000円
(間接経費)
1,470,000円

本研究では、人や社会・環境に配慮して消費者が自ら考える賢い消費行動、いわゆる「エシカル消費」を研究対象として、エシカル消費に関する先導的な取組実績のあるパルシステム生活協同組合と連携し、その組合員を対象にエシカル消費行動とその関連要因に関するWebアンケート調査を実施し、実態を把握した。また、組合員の購買履歴に関するビッグデータについてもWebアンケートデータと統合して解析し、日常的な購買行動及びエシカル消費に係る行動・認知・態度及び個人属性の間の相互関連を検討した。
エシカル消費行動の実施率は、日常生活の中のエシカル消費行動である「マイバッグ等の持参」、「省エネ」の実施率がそれぞれ86.5%、68.2%と最も高く、エシカル消費関連商品の購入については「地産地消」、「3R商品」の購入の実施率がそれぞれ60.7%,58.8%と回答者の半数を超え、以下「環境配慮商品」42.4%、「有機商品」39.5%、「フェアトレード商品」24.0%、「被災地支援」23.6%の順であった。
こうしたエシカル消費行動の要因関連の全体像を明らかにするため、近年様々な分野で分類・予測に対する有用性が示されているベイジアンネットワークの手法を適用し、エシカル消費の認知・理解・関心、環境配慮・社会貢献に関する意識、エシカル消費に関するマークの認知・理解・商品選択時の意識等、幅広い要因を組み込んだ行動モデルを構築するとともに、モデルの感度解析により行動の実施率向上に大きな効果が期待される要因を明らかにした。
また、アンケート調査データと購買履歴データを統合解析し、「どの2つの事柄が同時に起こる可能性が高いか」を抽出するアソシエーション分析を適用してエシカル消費に係る行動・認知・態度及び個人属性の間の相互関連を検討し、エシカル消費行動・エシカル消費関連商品の購入と同時発生する確率が高い要因・商品を特定した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K18559
ID情報
  • 課題番号 : 21K18559
  • 体系的課題番号 : JP21K18559