2018年3月
"イマドキ"大学生の大学生活のサポートに関連した大学職員の現状
名桜大学総合研究
- 巻
- 号
- 27
- 開始ページ
- 47
- 終了ページ
- 61
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 出版者・発行元
- 名桜大学総合研究所
本研究の目的は,"イマドキ"大学生の大学生活のサポートに関連した大学職員の現状を明らかにし,大学生が活き活きと大学生活を送るための大学職員による有効な関わりや必要なサポートを考察することである。研究者らの作成した自記式質問紙調査への協力を得られた,窓口対応を通して学生と接する機会の多い20~50歳代のA大学職員9名の回答を集計し,学生との関わりに関する自由記述7項目を質的帰納的に分析した。学生サポート経験は平均5,6年,1日の学生対応2~30人と背景の異なる職員であった。自由記述から【イマドキ大学生の特徴を感得】,【学生に必要なサポートを提供する環境を整備】,【状況にあわせた具体的対応】,【個々の学生に配慮した関わり】,【見出した有効な関わり】,【自らの生活への影響】【学生との関わりに関する展望】が抽出された。職員は,イマドキ大学生に困惑しながらも理解を深めこの理解と役割に熱意をもって学生と向き合い,関わっていることがわかった。職員の関わりは様々な教育者役割を担う成人学習理論に則ったサポートや社会人としての自律をめざす汎用性能力の育成,さらに,学生と協同し大学づくりを目ざしたい展望を示していた。これらは大学に求められていることであり,職員の関わりは"イマドキ"大学生が活き活きと大学生活を送るための有効なサポートになっていることが示唆された。さらに,職員の関わりにはメンタルヘルスのサポートもあり,今後取り組まれる教職員連携や大学環境の整備,学生間の交流の支援などが示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1881-5243
- CiNii Articles ID : 120006485456
- CiNii Books ID : AA11740208