2019年10月
多機能性酵素としての小胞体アミノペプチダーゼ-ERAP研究の20年-
生化学
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- 巻
- 91
- 号
- 5
- 開始ページ
- 666
- 終了ページ
- 680
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (公社)日本生化学会
小胞体アミノペプチダーゼ(ERAP)1および2は「オキシトシナーゼサブファミリー」に属するM1酵素である.その名のごとく小胞体に貯留されており,MHCクラスI分子への抗原提示における抗原ペプチドの最終プロセシング酵素であることが明らかになっている.特にERAP1の酵素学的性状には1)アミノ酸鎖の長さが9〜16のペプチドに作用する,2)C末端が疎水性アミノ酸であるペプチドを好むなど,MHCクラスI分子に結合するペプチドが有する特徴が反映されている.さらに本酵素は抗原ペプチドのプロセシング以外にも1)マクロファージの活性化,2)血管新生の促進,3)サイトカイン受容体のシェディング促進等の活性を有するなど多様な機能が報告され,さらにその遺伝子構造が多型性に富んでいることなどから多くの自己免疫疾患/炎症性疾患の病態に関与することが示されている.(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0037-1017
- 医中誌Web ID : 2020054359
- J-Global ID : 201902269557994299