2020年1月
TEVAR後に発症した大動脈食道瘻に対し腹臥位胸腔鏡下食道切除術を施行した1例
Japanese Journal of Acute Care Surgery
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- 巻
- 9
- 号
- 2
- 開始ページ
- 299
- 終了ページ
- 303
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本Acute Care Surgery学会
症例は70代,男性。急性大動脈解離(Stanford B型)に対し,前医にて胸部大動脈ステントグラフト内挿術(thoracicendovascular aortic repair;TEVAR)が施行された。術後30日目に発熱を認め,上部消化管内視鏡検査にて上部食道に露出するステントを認めたことから大動脈食道瘻(aortoesophageal fistula;AEF)と診断され,北海道大学病院に紹介となった。本症例に対し段階的な外科治療方針とし,最初に腹臥位胸腔鏡下食道切除術を施行した。次に術後2日目に全弓部下行大動脈人工血管置換術を施行した。今後は全身状態の改善を図り,消化管再建を行う予定である。TEVARは大動脈疾患に対する低侵襲治療として近年,増加傾向にあるが,重篤な合併症としてAEFが報告されている。今回,症例報告に加え教室におけるAEFに対する治療成績を併せて報告する。(著者抄録)
- ID情報
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- eISSN : 2436-102X
- 医中誌Web ID : 2020183074