2021年4月 - 2024年3月
ジルコンメルト包有物に基づく"マグマ組成"の復元手法確立と花崗岩成因論への応用
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費
本研究ではジルコンメルト包有物の分析手法の開発と花崗岩岩石学への応用を目的としている。第一の到達点として、高温高圧溶融実験を用いたジルコンメルト包有物に関する分析手法を開発し、それらにトラップされたメルトと揮発性成分の組成を明らかにする。第二に、ジルコンメルト包有物から得られたメルトと揮発性成分の組成について全岩化学組成分析をはじめとした従来の花崗岩岩石学に応用することで、初生的なマグマの組成を復元する。最後に、ジルコンメルト包有物研究と従来の花崗岩岩石学との統合的な議論からマグマの正確な組成と固結年代・温度圧力・酸素分圧条件制約を行い、西南日本における白亜紀フレアアップ期の地殻の応答および、大陸地殻の成長過程を明らかにしていく。
本年度は、概ね申請当初の予定通り、西南日本に分布する白亜紀深成岩類について深成岩岩石研究およびジルコンメルト包有物の組成分析手法確立を行った。深成岩岩石研究については、野外調査によって得られた花崗岩・斑れい岩の希土類元素組成分析・同位体組成分析を実施しするとともに、本邦の白亜紀苦鉄質岩については初の試みであるジルコンHf同位体組成分析を行うことで、その形成過程を議論し、学会発表を行った。ジルコンメルト包有物の組成分析手法確立については、昨年度確立した均質化・組成分析手法をアップデートしていくとともに、ラマン分光法を用いた包有物の相同定に着手するとともに、未知試料の分析時のガラススタンダードの検討をおこなっている。
本年度は、概ね申請当初の予定通り、西南日本に分布する白亜紀深成岩類について深成岩岩石研究およびジルコンメルト包有物の組成分析手法確立を行った。深成岩岩石研究については、野外調査によって得られた花崗岩・斑れい岩の希土類元素組成分析・同位体組成分析を実施しするとともに、本邦の白亜紀苦鉄質岩については初の試みであるジルコンHf同位体組成分析を行うことで、その形成過程を議論し、学会発表を行った。ジルコンメルト包有物の組成分析手法確立については、昨年度確立した均質化・組成分析手法をアップデートしていくとともに、ラマン分光法を用いた包有物の相同定に着手するとともに、未知試料の分析時のガラススタンダードの検討をおこなっている。
- ID情報
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- 課題番号 : 22KJ2361
- 体系的番号 : JP22KJ2361
この研究課題の成果一覧
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受賞
5論文
4-
Journal of Mineralogical and Petrological Sciences 119(1) n/a-n/a 2024年9月
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岩石鉱物科学 53(1) n/a-n/a 2024年4月 査読有り招待有り筆頭著者
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Lithos 454-455 107260-107260 2023年10月 査読有り
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Journal of Mineralogical and Petrological Sciences 118(1) n/a-n/a 2023年7月 査読有り筆頭著者
講演・口頭発表等
18-
第24回日本地質学会四国支部総会・講演会 2024年12月7日
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第23回日本地質学会四国支部総会・講演会 2023年12月2日
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第23回日本地質学会四国支部総会・講演会 2023年12月2日
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2023年度 日本地球化学会 第70回年会 2023年9月
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日本地質学会第130年学術大会 2023年9月19日
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日本地質学会第130年学術大会 2023年9月19日
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日本鉱物科学会2023年年会・総会 2023年9月15日
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Xth Hutton Symposium 2023年9月