2020年9月 - 2022年3月
双方向対話システムに基づくセルフケア支援ツールの開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
2021年度では、目標の具体性および現実性について機械的に判定する分類器を改良し、2020年度で精度が具体性で73.33%、現実性で64.29%であったのに対して、2021年度では具体性で84.37%、現実性で76.25%と改善した。この研究について、論文が掲載された。また、開発された分類器を解決志向アプローチのセルフケア支援ツールを組み込む形で双方向型のツールを開発した。加えて、目標に関する調査のデータ分析により、解決構築の能力が高い人ほど、より具体的で現実的な目標を設定することを確認した。また、家族、仕事、自己の領域で、より具体的で現実的な目標を持っている人ほど、家族満足度が高く、職場不適応やストレス反応も低いことが示された。この研究については、論文を投稿し、査読を受けている。その他、解決志向アプローチについて、従来は近い未来の解決像を明確化する技法の効果について多くの検討がなされてきたが、より遠い未来の解決像を明確化する技法の効果を検討した。その結果、遠い未来の解決像を明確化することにより、時間を大切にしようとする姿勢が高まることが示された。この研究について、論文を投稿し、査読中である。以上の研究を通じて、具体的で現実的な目標を設定することの重要性を示し、解決志向アプローチの技法についてより詳細な検討を行い、目標の分類器の精度を高め、双方向型のツールを開発した。その一方で、新たに開発された解決志向アプローチに基づくセルフケア支援ツールの効果については、未検討の課題となっているため、効果研究を行う必要がある。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K22287
- 体系的課題番号 : JP20K22287
この研究課題の成果一覧
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論文
1-
PLOS ONE 17(5) e0267107 2022年5月 査読有り筆頭著者
MISC
1-
東北福祉大学研究紀要 46 47-54 2022年3月 筆頭著者