2016年6月
高温工学試験研究炉HTTRの後備停止系用健全性評価手法の確立
日本原子力学会和文論文誌
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- 巻
- 15
- 号
- 2
- 開始ページ
- 66
- 終了ページ
- 69
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.3327/taesj.J15.016
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 日本原子力学会
高温工学試験炉(HTTR)は、反応度制御系の一つとして、後備停止系(RSS)を有している。RSSは、B$_{4}$C/Cペレット、案内管、電動プラグ、ブレーキと減速を内包するモータで構成されている。制御棒を挿入することができない場合、モータが電動プラグを引き抜き、B$_{4}$C/Cペレットは重力によって炉心に落下される。HTTRの起動前点検中に、以下に記す事象の進展によってRSSが稼働しないことが分かった。(1)モータ減速機内のグリースから分離したオイルが、オイルシールの隙間から流下した。(2)オイルはモータ下部のブレーキに浸入した。(3)ブレーキディスクの摩耗粉と油が混合した。(4)最後に、モータの駆動により粘着性の混合物が生成され、モータの回転を阻止した。このモータ固着の兆候を検出するため、新たな評価方法を提案した。またHTTRのすべてのRSS駆動機構の分解点検した結果を総合し、提案した評価方法が、RSS駆動機構の健全性を評価するのに有効であることを明らかにした。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.3327/taesj.J15.016
- ISSN : 1347-2879
- CiNii Articles ID : 130005138184