論文

査読有り
2015年3月

中学校に勤務する養護教諭が捉える生徒の心の健康問題のサインとそれに関わる養護教諭の技術

東京女子医科大学看護学会誌
  • 異儀田 はづき
  • 小山 達也
  • 嵐 弘美
  • 飯塚 あつ子
  • 田中 美恵子
  • 犬飼 かおり
  • 遠藤 直子
  • 小川 久貴子
  • 日沼 千尋
  • 山元 由美子
  • 落合 亮太
  • 松嵜 英士
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開始ページ
1
終了ページ
10
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
東京女子医科大学看護学会

本研究の目的は、日本の中学校に勤務する養護教諭が捉える生徒の心の健康問題のサインとそれに関わる養護教諭の技術を明らかにすることである。方法として、中学校に勤務する養護教諭14名にインタビューガイドを用いて半構造化面接を行い、質的に分析を行った。調査期間は2013年2月から9月であった。研究の実施にあたり、東京女子医科大学倫理委員会の承認を得た(承認番号2664)。結果:対象者は全員が女性であり、平均年齢は43.7歳(範囲31-57歳)、養護教諭の平均経験年数は、18.2年(範囲2-35年)であった。生徒の心の健康問題のサインとして、【集団の中から浮かび上がるサイン】【生徒が発するサイン】【生徒の心の健康問題に影響するもの】の3つのカテゴリーと16のサブカテゴリーが抽出された。養護教諭の技術は、生徒に関わる技術と連携する技術から構成されていた。そのうち生徒に関わる技術として、【生徒全体に目を配る技術】【生徒のサインに気づく技術】【生徒の訴えを明確にする技術】【生徒を支援する技術】の4つのカテゴリーと20のサブカテゴリーが抽出された。また、連携する技術として、【情報共有】【橋渡し】【教職員・家族のサポート】【自分の役割の明確化】【心理専門職への相談】【ケースマネジメント】の6つのカテゴリーと16のサブカテゴリーが抽出された。さらに養護教諭の技術を支えるものとして【養護教諭の信念】というカテゴリーと5つのサブカテゴリーが抽出された。考察:養護教諭は、生徒の心の健康問題のサインを捉えるために、日常的に生徒全体を観察し、また、生徒を適切に支援するために、注意深く連携の方法を選択していた。そのため、養護教諭の教育には、生徒や教職員・家族の状況を見極め、必要な技術を戦略的に用いる能力を育成することが重要である。(著者抄録)

リンク情報
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120005606863
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12136821
ID情報
  • ISSN : 1880-7003
  • 医中誌Web ID : 2015240697
  • CiNii Articles ID : 120005606863
  • CiNii Books ID : AA12136821
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000017572136

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