2017年4月
研修歯科医による臨床指導評価が指導歯科医の教育能力向上意欲に与える影響
日本歯科医学教育学会雑誌
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- 巻
- 33
- 号
- 1
- 開始ページ
- 12
- 終了ページ
- 19
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.24744/jdea.33.1_12
- 出版者・発行元
- 日本歯科医学教育学会
近年求められている歯科医学教育の実質化を図るために、指導歯科医の質的向上は欠かせない。本研究の目的は、研修歯科医による臨床指導評価が、指導歯科医の指導能力開発に取り組む意欲の向上に及ぼす影響を検証することである。平成27年度新潟大学医歯学総合病院歯科医師臨床研修単独型プログラムの指導歯科医(以下、教員)6名と臨床指導補助を行う若手歯科医師(以下、医員)7名を対象とした。研修終了時に、研修歯科医22名がこれら13名の臨床指導についてマーストリヒト臨床教育評価票を用いて評価した結果をそれぞれにフィードバックした後、教員、医員に対してアンケート調査を実施した。教員は研修歯科医による臨床指導評価をおおむね肯定的にとらえており、全員が研修歯科医からの評価は必要であると回答した。医員では、評価が自身にとって有意義である、今後の指導に活かせるという回答は半数であったが、自らの後輩指導という役割への気づきを示す回答もみられた。教員、医員から共通して、指導上留意すべき点が明文化して提示されることは個人のみならず、部署内の指導方針の統一とひいては臨床研修の充実に有意義との指摘があった。研修歯科医による臨床指導評価は、内容や方法を工夫すれば比較的抵抗なく受け入れられ、指導歯科医の教育能力開発意欲を向上させるために有用な方法となり得ることが示された。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.24744/jdea.33.1_12
- ISSN : 0914-5133
- 医中誌Web ID : 2017258666
- CiNii Articles ID : 130007530601