共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

固相ライブラリー戦略に基づくペプチド系天然物の精密構造制御と新機能創製

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K05286
体系的課題番号
JP21K05286
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

本研究は、FoF1-ATP合成酵素を標的とする天然物を基盤とした精密構造制御とこれに基づく新機能創製を目的とする。構造基盤分子として、同酵素に結合してATP合成を阻害するペプチド系天然物として知られるエフラペプチンCを選択し、効率的な固相全合成法の確立と、これを応用した構造多様化戦略に基づいて、エフラペプチン類縁体群の構築と生物機活性評価を行い、新機能分子の創出を目指す。
今期は主に、複数の2-アミノイソ酪酸残基やピペコリン酸残基を含むエフラペプチンCの疎水性配列を迅速かつ効率的に構築することを目的とした固相合成法を確立する目的で研究を展開した。まず、条件を詳細に検討することで、固相上でエフラペプチンCの有するアミノ酸配列を高効率的に構築することに成功した。また、担体からの切り出しについては、エフラペプチンC配列の各種反応条件に対する不安定性が課題となったが、ペプチド鎖と担体の連結に用いるリンカーを適切に選択することにより解決した。続いてC末端ユニットの配列内への導入によって、エフラペプチンCを高収率で得ることができた。
次に、確立したエフラペプチンCの固相全合成法を応用し、エフラペプチンCの複数のユニットを置換した人工類縁体の合成と生物活性評価へと展開した。
また、ペプチド系天然物であるヤクアミドBならびにグラミシジンAの部分構造を改変した類縁体を用いることで、生細胞内における当該天然物の相互作用タンパク質や挙動を解析した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K05286
ID情報
  • 課題番号 : 21K05286
  • 体系的課題番号 : JP21K05286