基本情報

所属
横浜市立大学 国際教養学部 国際教養学科 准教授
学位
博士(グローバル研究)(2017年12月 東京大学)
修士(国際政治思想)(2006年9月 セントアンドリュース大学)
修士(国際政治学)(2005年9月 青山学院大学)

ORCID iD
 https://orcid.org/0009-0000-5671-8730
J-GLOBAL ID
201901009917796982
researchmap会員ID
B000353259

(公財)日本国際問題研究所・研究助手、(一社)広島平和構築人材育成センター・プログラムコーディネーターを経て、東京大学大学院総合文化研究科グローバル共生プログラム博士課程にて博士号。博士論文「『保護する責任』概念と冷戦後の国際/グローバル秩序論——立憲主義的な国際秩序構想から機能主義的な国際秩序構築へ」を基に、2021年に単著『保護する責任と国際政治思想』(国際書院)を刊行。現在、取り組んでいる研究は、主に以下の四つ(および、それらに関連する研究)。

1)国際秩序の存在論(科研費:国際秩序の存在論——言語哲学と社会学に依拠したディシプリンの共通基盤の探究)

国際秩序とは何か、「国際秩序それ自体がいかなる存在なのか」を哲学的・思想的に考察。また、国際秩序という存在は国際関係論(IR)という学問のあり方とも密接な相互関係があると考えられるため、IRの展開を歴史的に再検討している。IRではC・W・マニング(C. W. Manning)、ニコラス・オナフ(Nicholas G. Onuf)、エマヌエル・アドラー(Emanuel Adler)、哲学・社会学では言語行為論、エルンスト・カッシーラー(Ernst Cassirer)、ノルベルト・エリアス(Norbert Elias)などの議論を参考にしている。

2)国際/グローバル関係(論)の基盤的枠組みとしての時間と空間(科研費:グローバル関係論の時間論的基礎付けのための比較理論研究)

時間と空間がIRでいかに位置づけられているのか、いかなる時間と空間の理解がIRの基盤とされているのかを考察。その上で、時間と空間に対する分野横断的かつ深い理解に基づき、IRをメタ理論的に包括する「グローバル関係論」の構築を図る共同研究。個人のテーマとしては、19世紀半ばから20世紀前半にかけて、世界標準時に基づく国際時間秩序が形成されていく過程を歴史的に研究するとともに、その過程で不可視化されてきた多様な時間のあり方を研究している。

3)セキュリタイゼーション(安全保障化)の理論的発展(科研費:ポピュリスト分析のための「安全保障化」の再検討——定性的・定量的手法の融合)

事例研究で応用されることが多い「セキュリタイゼーション」の議論を再検討し、理論的な枠組みの発展を図る共同研究。ポピュリズムと「旗の下への結集効果」、定性的手法と定量的手法、比較政治学の知見をセキュリタイゼーションの議論と綜合する理論的研究および事例研究。個人のテーマとしては、言語行為論の詳細な検討に基づき、いわゆる「コペンハーゲン学派」と「パリ学派」の議論をうまくかみ合わせた理論的枠組みを構築すること。

4)保護する責任(R2P)の実現・実践(上智大学学術研究特別推進費:アジアの人道危機と「保護する責任」——日本と各国/地域の比較の視点から)

「保護るする責任(R2P)」概念の根幹である「人々を重大な人道危機から保護する」という理念の実現に必要な理論的および実践的知見を生み出す共同研究。基礎研究として、これまで共編著『資料から読み解く「保護する責任」』および『地域から読み解く「保護する責任」』を刊行。近年の個人的なテーマとしては、エマニュエル・レヴィナス(Emmanuel Lévinas)に依拠したR2Pの理論的基盤の問い直し、「非無関心(non-indifference)」概念とR2P概念の接続による実践的・政策的指針の創出、アジア地域におけるR2Pの実現に向けた地域研究など。


学歴

  3

委員歴

  3

MISC

  5

書籍等出版物

  9

講演・口頭発表等

  17

担当経験のある科目(授業)

  12

共同研究・競争的資金等の研究課題

  8

学術貢献活動

  3

社会貢献活動

  3

その他

  2