共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

レーザキャビテーションを活用した表面力学設計の構築と3次元積層造形材への適用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
17H03138
体系的課題番号
JP17H03138
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
18,200,000円
(直接経費)
14,000,000円
(間接経費)
4,200,000円

1.レーザキャビテーションの境界条件の制御:パルスレーザの焦点を加工面ではなく,水中に焦点を合わせてパルスレーザを照射し,レーザキャビテーションの境界条件として焦点位置と加工面の距離を変化させ,レーザキャビテーションが加工面に衝撃力を付与できる条件を見出した。同条件において金属材料を処理して,金属材料に塑性変形ならびに圧縮残留応力を導入できることを実験的に明らかにし,レーザキャビテーションによる機械的表面改質を実証した。
2.表面力学設計における諸因子と疲労強度の関係の把握:水中レーザピーニング(レーザアブレージョンならびにレーザキャビテーション),キャビテーションピーニング,ショットピーニングでそれぞれステンレス鋼を処理した場合について最適加工時間を明らかにした。さらに,それぞれ最適加工時間で処理した場合について,疲労強度,下限界応力拡大係数範囲を明らかにした。
3.パルスレーザによるアブレージョンの支配因子の解明:レーザキャビテーションで処理した表面粗さを計測し,パルス密度と表面粗さの関係を明らかにした。なお,電子ビームで積層造形したチタン合金をレーザキャビテーションで処理した結果,パルス密度が小さく,塑性流動により表面粗さが未処理材よりも若干増大する条件においても,レーザキャビテーションにより疲労強度を向上できることを実験的に示した。
4.機械的表面改質した金属製3次元積層造形材の評価:上記2の最適加工時間の結果を参考にして,水中レーザピーニング,キャビテーションピーニング,ショットピーニングでそれぞれ電子ビームで積層造形したチタン合金を処理し,水中レーザピーニングで処理した場合が最も疲労強度が大となることを実験的に明らかにした。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17H03138
ID情報
  • 課題番号 : 17H03138
  • 体系的課題番号 : JP17H03138

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