非喫煙者を対象に、一過性の受動喫煙時に抗酸化剤であるビタミンC(VC)の経口摂取が血管内皮機能に及ぼす影響について検討した。服薬および喫煙習慣のない健常人男性7名を対象とした。VC条件、プラセボ条件における受動喫煙前後の収縮期血圧、拡張期血圧、心拍数、ベースラインの動脈径および最大動脈径の変化については、各条件間および条件内に有意な主効果および交互作用は認められなかった。120分間の座位安静後(Pre)、15分間の受動喫煙直後(Post 0)、30分後(Post 30)および60分後(Post 60)のFMDの変化に関して、プラセボ条件でのFMDは順に9.0±1.0%、5.0±0.6%、5.9±0.6%、7.0±1.3%、VC条件では8.9±1.0%、6.0±0.8%、6.9±1.0%、7.8±1.0%であり、有意な交互作用が認められ、Post 0とPost 30において条件間に有意な差が認められた。また、Preと比較して両条件ともに、Post 0とPost 30では有意な低下が認められた。